[ニューヨーク 20日 ロイター] – ニューヨーク外為市場でドルが主要通貨に対して上昇。米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の結果を翌日に控え、様子見の展開となった。今回の会合ではフェデラル・ファンド(FF)金利の0.25%引き上げが見込まれる。会合後には声明文や米連邦準備理事会(FRB)当局者の四半期見通しが発表されるほか、パウエルFRB議長による就任後初の記者会見も予定されている。

オアンダ(トロント)のシニア為替アナリスト、アルフォンソ・エスパーザ氏は「パウエル氏にとって今回が初の会見になることを除けば、結果は見えていると思う。イエレン前議長の初会見の時のことを覚えているが、記者とのやり取りに慣れていないと、時として思った以上に口を滑らせてしまうことがある」と述べた。市場では年内の利上げ回数を探るため、ドット・プロット(=今後の政策金利の推移を点で示したグラフ)や経済見通しなどに注目している。

主要6通貨に対するドル指数は0.68%高の90.378と、3月1日以来の高値をつけた。ドル/円は前日の下げから値を戻す展開。日銀の雨宮正佳副総裁が記者団に対し、経済の下支えに向け金融緩和政策を粘り強く続ける必要があるとの認識を示したことが材料となった。ドル/円は一時106.60円と約1週間ぶり高値をつけ、その後は0.35%高の106.45円。ユーロ/ドルは0.68%安の1.2249ドル。ドイツの欧州経済センター(ZEW)が発表した3月の景気期待指数は5.1となり、前月の17.8から低下、ロイター調査によるエコノミスト予想の13.0を下回った。