北朝鮮が対外的な活動を活発化させる中、北朝鮮の外務省でヨーロッパを担当する高官が来週にもベルギーを訪れ、EU=ヨーロッパ連合の高官と会談する方向で調整していることが明らかになりました。これはEUの外交筋がNHKに対して明らかにしたものです。それによりますと、北朝鮮の外務省でヨーロッパを担当するキム・ソンギョン局長が来週にもベルギーの首都ブリュッセルを訪れ、EUの執行機関のヨーロッパ委員会や、EUの外務省にあたる「ヨーロッパ対外行動庁」の高官と、会談する方向で調整しているということです。

一連の会談では、EUが北朝鮮に対して行っている開発支援や、北朝鮮に科している独自制裁などについて意見が交わされるものと見られます。キム局長はすでにヨーロッパ入りし、来月にかけて複数の国を訪れる計画だということで、このうちスイスの外務省はNHKに対し今月29日にキム局長との会談を行ったことを明らかにしました。外交筋によりますと、北朝鮮は朝鮮労働党で国際関係を統括し、今週キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の中国訪問にも同行したリ・スヨン副委員長がEUを訪れる機会を探っているものと見られます。

北朝鮮は今週の中国に続いて、来月27日には韓国と、5月末までにはアメリカとも首脳会談を行う見通しで、対外的な活動を活発化させる中、EUに対してどのような出方を見せるのか注目されます。