TPP=環太平洋パートナーシップ協定の参加11か国は今週、協定の署名後初めての首席交渉官会合を神奈川県箱根町で開きます。議長国を務める日本政府としては、アメリカとの通商協議を前に、高い水準の自由貿易を掲げるTPP参加各国の結束を確認することで、アメリカをけん制する狙いもあるとみられます。
日本を含む11か国がことし3月に署名したTPP協定は今月、メキシコに次いで日本が締結に向けた国内手続きを終えたことで、あと4か国が手続きを終えれば発効の条件が整います。
こうした中、11か国は今月18日と19日に神奈川県箱根町で協定の署名後初めての首席交渉官会合を開きます。
議長国を務める日本は各国の国内手続きの進ちょく状況を確認したうえで、年明けの発効も視野に手続きを急ぐよう各国に働きかける方針です。
また、タイやコロンビア、イギリスなどがTPPへの参加に関心を示していることを踏まえ、加盟を希望する国や地域との今後の予備協議の進め方なども議論したい考えです。
日本政府としては、保護主義的な動きを強めるアメリカとの2国間の通商協議が今月末にも始まる見通しとなっていることから、高い水準の自由貿易を掲げるTPP参加各国の結束を確認することで、アメリカをけん制する狙いもあるとみられます。