24日のニューヨーク外国為替市場では、米国債利回りの上昇を手掛かりにドルが安全通貨に対して値上がり。一方で貿易面での緊張の高まりが株式市場の重しとなる中、資源国通貨は下落した。
ブルームバーグのドル指数は上昇。ドルは主要10通貨に対して高安まちまちだった。
資源国通貨は値下がり。予定されていた米中間の通商協議が取りやめとなったことを受けて貿易を巡る緊張が高まった。格付け会社ムーディーズは、米国が中国からの輸入品2000億ドル(約22兆5200億円)相当に対して24日発動した関税について、米中両国のさまざまなセクターに信用面でネガティブな影響が及ぶと指摘した。
米国債利回りは全ての年限で上昇。今週予定されている国債入札や25-26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想される利上げを控えたポジション調整が背景にある。ローゼンスタイン米司法副長官が口頭で辞意を表明したとの報道を受けて利回りは上げを縮める場面もあったが、その後は上げを再開した。
ニューヨーク時間午後4時59分現在、ユーロは前週末比ほぼ変わらずの1ユーロ=1.1748ドル。ドルは円に対して0.2%上昇し1ドル=112円80銭。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。
ユーロはドルに対し一時、約3カ月ぶり高値に上昇。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、ユーロ圏の基調的なインフレ率に「比較的力強い」上昇が見込まれると述べたことが手掛かり。ただその後は、クロス取引に絡む売りや広範なドル買いを背景に上げを失った。
欧州時間の取引
欧州時間にはポンドが上昇。ショートポジションでの利益確定の動きが背景にある。また米中間の通商協議が取りやめとなったことを手掛かりにドルが上昇した。
原題:Greenback Advances as Yields Continue Their Climb: Inside G-10(抜粋)
Pound Advances as Trade Woes Support the Dollar: Inside G-10