• ローゼンスタイン司法副長官が辞意、短期的な中立金利上昇か
  • 2回目の米朝会談は早期も、M&A報道相次ぐ、伊予算案に懐疑的

トランプ氏との会話を秘密裏に録音することを提案し、大統領解任を画策。週末にこう報じられた当事者、ローゼンスタイン米司法副長官が辞意を表明したことが分かりました。米中が第3弾の関税合戦に突入する中、米国政治の不透明感が増したことが嫌気され、週明けの米株式相場は下落スタート。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

捜査の行方は

ローゼンスタイン司法副長官は自身の今後について話すため27日にトランプ大統領と会うと、ホワイトハウスが明らかにした。ローゼンスタイン氏はケリー大統領首席補佐官には口頭で辞意を表明したと、これより先、事情に詳しい関係者が明らかにしている。ローゼンスタイン氏はモラー特別検察官によるロシア疑惑捜査を統括する立場で、その辞職は今後の捜査やトランプ氏の命運に極めて大きな影響を及ぼす。

短期的な中立金利

25、26日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)で、金融当局は中立金利に一歩近づく決定を下す見通しだ。この中立金利についてブレイナード連邦準備制度理事会(FRB)理事は、長期的な中立金利の水準といった議論から離れ、財政刺激で経済成長が押し上げられているため短期的な中立金利は上昇する可能性があるとの見解を最近の講演で示している。この考えに基づけば、経済安定化のためにはさらなる利上げが必要となり得る。市場では、投資家が想定する中立金利水準はこの講演後に上昇したとの声が聞かれる。

極めて早期に

トランプ氏は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と「極めて早期に」2回目の会談を行うと述べた。CNNが報じた。ポンペオ国務長官は2回目の首脳会談開催を「確信している」とし、準備のため自身が間もなく訪朝することになるだろうと記者団に述べた。同長官はまた、北朝鮮が非核化を完了する時期を設定するのは「ばかげている」とも語った。

M&Aマンデー

企業の合併・買収(M&A)のニュースが相次いだ。有料衛星ラジオのシリウスXMがインターネットラジオサービスのパンドラ・メディアを35億ドル(約4000億円)で買収することで合意。産金会社バリック・ゴールドはランドゴールド・リソーシズを約54億ドルで手に入れる。このほか、ハンドバッグメーカーのマイケル・コースが高級ファッションブランド、ジャンニ・ヴェルサーチの買収で近く合意する見通しだと関係者が明らかにした。

「悪魔は細部に宿る」

イタリア政府は27日までに予算案を提示する見通し。財政赤字がEU規則の国内総生産(GDP)比3%以内に収まっていたとしても、それが基調的な成長見通しに裏付けられているのか、市場関係者は精査する構えだ。PIMCOとアバディーン・スタンダード・インベストメンツは持ち高をショートまたはアンダーウエートとしている。アバディーンの運用担当者は「悪魔は細部に宿る」と述べ、「非常に大きな経済成長や税収見通しが前提になっていないとも限らない」と指摘した。

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