[ブリュッセル 21日 ロイター] – 欧州委員会は21日、2019年予算案を巡りイタリアへの制裁に向けた第1段階に入る。高水準の債務や支出が盛り込まれたイタリア予算案については、債務危機再発につながりかねないと懸念が広がっている。
欧州委は10月、イタリア政府が提出した予算案を拒否。イタリアはその後予算案を再提出したが、その内容は小幅な修正にとどまった。
欧州委は、加盟各国の予算案について、財政赤字や債務が欧州連合(EU)規制に従っているかどうかをチェックする役割を担っている。
欧州委は21日1100GMT(日本時間午後8時)ごろ、全加盟国の予算案について意見書を提出。欧州委はその後、イタリアが公的債務に関するEU法に違反していると指摘する報告書を公表する見通し。
欧州委の報告書は、「過剰財政赤字是正手続き(EDP)」の第1段階。最終的には、イタリアに最大で国内総生産(GDP)の0.2%に相当する罰金を科す可能性がある。