ニューヨーク 7日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが対ユーロやスイスフランで下落。米連邦準備理事会(FRB)が利上げを休止、もしくは打ち止めにする可能性があるとの観測が強まっている。前週末に発表された米雇用統計は好調な内容だったものの、米景気失速を巡る懸念を拭い去るには至らなかったもよう。さらにパウエルFRB議長が、市場の下振れリスクに対し敏感で、利上げやバランスシート縮小を巡り柔軟に対応すると発言したことも引き続き材料視されている。 

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.4%安の95.736。前週付けた2カ月半ぶり安値の95.68から遠くない水準にある。 

テンパス・コンサルティングの市場ディレクター、ジョン・ドイル氏はこの日の動きについて「米利上げ見通しの再評価に過ぎない」と述べた。 

ボスティック米アトランタ地区連銀総裁は世界経済の減速に加えて景気への不安も強まっているとし、今年の利上げ回数は1回にとどまる可能性があるとの見方を示した。

スコシアバンクの首席為替ストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は、小幅ながらも2019年1月─2020年1月に利下げが実施される可能性があるとの見方が市場に織り込まれていると指摘した。 

ユーロ/ドルEUR=は0.7%高の1.1475ドル。 スイスフランCHF=も対ドルで0.7%上昇し、0.9799フラン。 

また、金融市場では7日から北京で開かれる米中次官級通商協議を巡り楽観的な見方が高まっている。 

ドル/円 
NY終値 108.70/108.73 
始値 108.35 
高値 108.74 
安値 108.22 

ユーロ/ドル 
NY終値 1.1474/1.1477 
始値 1.1441 
高値 1.1484 
安値 1.1437