• ポンドは一時0.8%安、英議会がEU離脱期限を延長する修正案否決
  • 出来高は総じて低め、米中通商協議やFOMC控え慎重地合い

29日のニューヨーク外国為替市場ではドルが小幅高。背景では、英国議会が欧州連合(EU)離脱交渉期限を延長する提案などを否決、メイ首相を支持したことを受け、ポンドは下落した。

  ドルは主要10通貨の約半数に対し上昇。ブルームバーグのドル指数は小幅上昇した。ポンドは、労働党クーパー議員のEU離脱修正案を英下院が否決した後に下落。一時は対ドルで0.8%安となった。ただ、メイ首相が議会からEUとの離脱合意案再交渉を求められた後には、下げ幅をやや縮小した。

  ニューヨーク時間午後4時50分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%上昇。ドルは対円で横ばいの1ドル=109円36銭。対ドルでユーロは横ばいの1ユーロ=1.1430ドル、ポンドは0.7%下げて1ポンド=1.3064ドル。

Pound loses ground in wake of votes on Brexit bill amendments

  トゥスクEU大統領(常任議長)の報道官は、英国の離脱日の延期を検討する用意がEUにはあると述べた。

  30日に始まる米中通商協議や、米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策判断を待つ中、為替市場は全体的に薄商いだった。

  ドル・円相場は変わらず。グラスリー米上院議員は記者団との電話会議で、日米の貿易合意が年末までに成立するとの「確信は強くない」と述べた。

欧州時間の取引

  英議会によるEU離脱合意案の修正審議・採決を待つ中、ポンドが下げを埋めた。ユーロはモメンタム買いに支えられ、ドルに対して2週間ぶり高値を付けた。

原題:Dollar Higher as Pound Falls Amid Brexit Debate: Inside G-10(抜粋)
Pound Steadies Before Parliament Vote, Euro Gains: Inside G-10