• エヌビディアが同業を買収へ、予算教書提出、米小売売上高がプラス
  • アライトなどがIPO申請、テスラは店舗閉鎖計画を一部撤回

半導体メーカーのエヌビディアが同業買収で合意したことからハイテク株を中心に米株式相場は上昇しました。新規株式公開(IPO)市場に活発化の兆しがうかがえることもあり、S&P500種株価指数は6営業日ぶりに上げ、200日移動平均も突破。先行きに明るさが見え始めました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

高速化

エヌビディアはメラノックス・テクノロジーズを69億ドル(約7668億円)で買収することで合意。成長しているデータセンター関連市場への進出を強化する。メラノックスはコンピューターサーバーの情報伝達を高速化する半導体を製造しており、エヌビディアは「今まで以上のスピードで革新していくことができる」と話した。

抵抗は必至

トランプ米政権は4兆7000億ドル(約523兆円)規模の2020年会計年度の予算教書を発表した。国内の裁量的経費を過去最大級の幅で削減する一方、国防費の増大やメキシコ国境の壁建設のための追加予算86億ドルを要求している。年間の財政赤字が向こう10年以上続き、国家債務も増加すると見込んでおり、議会が拒否するのは必至で、秋に再び政府機関が閉鎖される恐れもある。

プラスに転じる

1月の米小売売上高は前月比0.2%増と、大幅減だった前月からプラスに転じ、市場予想も上回った。飲食店や自動車ディーラー、建材店、ガソリンスタンドを除いたコアベースの売上高が大きく改善したことが寄与した。消費の力強さを巡る懸念を和らげそうだ。昨年12月の減少は政府機関の閉鎖や季節要因が影響した可能性が高い。

IPO申請

米投資会社ブラックストーン・グループ傘下で福利厚生の管理事業を手掛けるアライトは、米国でのIPO計画を申請。規模を最大8億ドルとすることを目指している。実現した場合、米国での新規上場案件として今年に入って最大となる。リーバイ・ストラウスも最大で5億8720万ドルの調達を目指すIPOを申請した。政府機関の一部閉鎖を受けて鈍っていたIPO市場が動き始めた格好だ。

計画を一部撤回

テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、先日発表した店舗の閉鎖計画を一部撤回した。一方で同社は製品価格を平均で約3%引き上げる。わずか10日前には、店舗の大半を段階的に閉鎖する計画を発表していた。10日のブログへの投稿で同社は、閉鎖を予定していた店舗の約半数について、営業を続けると説明したが、方針変更の理由には言及していない。

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