[ニューヨーク 30日 ロイター] – 終盤のニューヨーク外為市場でドルは小動きとなった。米中貿易摩擦を受け、ドルを含む安全資産に資金を移す動きにつながり、月間で4カ月続伸の勢いだ。 

終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数.DXYはほぼ変わらずの98.143。月間では0.76%高。前週に98.371と、2017年5月以来の高値を記録していた。 ドルは月間でユーロに対して続伸する公算が大きい。 

この日は米国株式市場が落ち着きを取り戻したほか、国債利回りも一時上昇して、ドル買い意欲が幾分抑えられた。 ユーロと英ポンドが主要支持水準を上回って推移したことも、ドルの勢いを圧迫したと、アナリストらは指摘する。 

ユーロは対ドルEUR=EBSで0.04%高の1.1135ドル。1週間前に付けた2年ぶり安値(1.11055ドル)付近にある。 ドルは対円JPY=で0.05%安の109.535円。前日記録した2週間ぶり安値は上回って推移した。 

アナリストらは比較的軟調な円相場が続く背景に、日本国内のドル需要を挙げる。大和証券のシニア通貨ストラテジストは「1ドル=109.10円の水準に近づくと、日本勢が円売り・ドル買いを続けており、円の109円台突破は容易でない」と話した。 

英ポンドはドルGBP=D3に対し月間で1年ぶりの大幅安となる見通しだ。メイ首相の退陣が迫り、無秩序な欧州連合(EU)離脱への不安が広がっている。 この日は0.13%安の1.261ドル。ユーロは対英ポンドEURGBP=D3で0.17%高の88.31ペンス。 

ドル/円 
NY終値 109.60/109.63 
始値 109.70 
高値 109.92 
安値 109.49 

ユーロ/ドル 
NY終値 1.1130/1.1131 
始値 1.1134 
高値 1.1142 
安値 1.1117