トランプ大統領

アメリカのシャナハン国防長官代行は、北朝鮮が今月、短距離弾道ミサイルを発射したことについて「国連安全保障理事会の制裁決議に違反する」と述べ、北朝鮮を批判しました。トランプ大統領は今週、来日した際にミサイル発射を問題視しない考えを示していて、政権内の認識のずれを改めて示した形です。

アジア4か国を歴訪中のアメリカのシャナハン国防長官代行は29日、専用機内で記者団と会見しました。

この中で、今月9日に北朝鮮が発射した短距離弾道ミサイルについて「国連安全保障理事会の制裁決議に違反する」と述べ、北朝鮮を批判しました。

今回の発射をめぐっては、ボルトン大統領補佐官も「決議に違反している」と述べたのに対し、トランプ大統領は今週、訪日した際に「政権内には決議違反かもしれないという考えがあるが、私はそうは考えない」と述べ、問題視しない考えを示しています。

記者団から大統領と政府高官の見解が違うことで日本を含む同盟国に混乱を生じさせないかと問われると、シャナハン長官代行は「トランプ政権は、朝鮮半島の完全な非核化を実現するという点で一致しており、これは揺るがない」と述べるにとどめて、大統領との見解の相違には触れず、政権内の足並みの乱れを改めて示した形です。