[ニューヨーク 24日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)が年内に複数回の利下げを実施する可能性を受けドルが下落した。一方、米国とイランとの緊張が高まっていることで、安全資産としての円に買いが入った。 

米中首脳は今月末に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に合わせて会談を実施する。市場では少なくとも貿易戦争が休戦状態に入るか注目している。 

米連邦準備理事会(FRB)は18─19日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定したと同時に、不確実性の増大などに対応するため年内に最大0.5%ポイントの利下げが実施される可能性があることも示唆。ブライアン・ダインジャーフィールド氏はこの日の相場の動きについて「前週のFRBのハト派転換と今週のG20の間に挟まれている」とし、「G20を控え、市場の明確な方向性を見極めるのは難しい」と述べた。 

市場では、米中が通商問題を巡る緊張の高まりを解消できなければ、FRBは関税引き上げなどの影響から米経済を守るために利下げを実施せざるを得なくなるとの見方が出ている。 

CMEグループのフェドウォッチによると、金利先物市場ではFRBが7月に利下げを決定する確率は100%であることが織り込まれている。このほか、その後は2回の追加利下げが実施される確率が高いことも示されている。 

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.24%低下の95.985。米利下げ観測の高まりを背景にドルは下落し、前週はドル指数は1.57%低下。1週間の低下としては4カ月ぶりの大きさとなった。 

ドル/円JPY=EBSは107.31円。前週21日は107.045円だった。 ビットスタンプ取引所の仮想通貨ビットコインBTC=BTSPは1.44%高の1万0987.81ドル。

ドル/円 
NY終値 107.28/107.31 
始値 107.29 
高値 107.53 
安値 107.26 

ユーロ/ドル 
NY終値 1.1396/1.1400 
始値 1.1389 
高値 1.1403 
安値 1.1380