• 香港デモ隊が議会占拠、イランの濃縮ウラン貯蔵が上限突破
  • OPEC減産9カ月延長、CLOでBIS警告、ジェフリーズ採用
Trading On The Floor Of The NYSE As U.S. Stocks Pare Gain As Rocky Week Nears End
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

7月1日をもって米経済は121カ月間、成長を続けてきました。ペリーが軍艦を率いて浦賀に再来港した1854年にさかのぼり、過去最長記録を更新したことになります。世界で独り勝ちしているように見える米経済ですが、リセッション(景気後退)の影は忍び寄ってきています。6月のISM製造業総合景況指数は予想ほど落ち込まなかったものの、新規受注が活動の拡大・縮小の境目を意味する50.0に低下し、油断ならない状況が浮き彫りになりました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

強制排除

「逃亡犯条例」改正案の撤回を求め香港で行われていたデモで、一部の参加者が夜になって立法会(議会)の建物内に突入。肖像画などを引きずり下ろして破壊し、議場に侵入した。香港当局は中央省庁を翌2日に暫定閉鎖すると明らかにした。警察は催涙ガスなどを用い、議会外のデモ隊を強制排除。林鄭月娥行政長官は現地時間2日早朝に会見し、デモ隊の破壊行為を強く非難した。

軍事行動の論拠

イランは濃縮ウランの貯蔵量が2015年の核合意で決められた上限を上回ったことを確認した。米国との対立が軍事行動を引き起こす可能性があるとして、緊張が高まっている。イラン学生通信(ISNA)によれば、ザリフ外相は上限突破が合意の範囲内で認められたイランの「権利」だと述べた。イランは核合意の欧州当事国に対し、米国による制裁を回避する経済的な措置を7日までに提供するよう求めている。

需要軟化と米増産

石油輸出国機構(OPEC)は減産を9カ月延長することで合意した。世界的な需要軟化の見通しと、米国のシェールオイル増産継続への懸念が背景。減産延長の決定は2日に非OPEC主要産油国に承認される必要があるが、ロシアを含む数カ国はすでに支持を表明している。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は1.1%上昇した。

リスク警告

1兆3000億ドル(約140兆円)規模のレバレッジドローン市場において、銀行が保有するのは主に最も安全な部分ではあるが、同市場の混乱に巻き込まれるリスクがあると、国際決済銀行(BIS)が警告。銀行が直接保有するCLOトランシュのうち、約30%を日本の銀行が占めるという。リポートは「少数の銀行にエクスポージャーが集中していることから、一部に脆弱(ぜいじゃく)性が生じる可能性がある」と指摘した。

積極採用

米金融サービスのジェフリーズ・ファイナンシャル・グループは、投資銀行部門で今年350人を採用しており、2018年末から10%の増員となっている。ジェフリーズは競合他社が人員を削減する中でも、調査部門の従業員を増やしており、欧州とアジアの事業を構築しているという。同部門では、今年の収入が20億ドル(約2200億円)近くになりそうだと、同社はニュースレターで指摘した。昨年は19億1000万ドル。

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