[ニューヨーク 29日 ロイター] – ニューヨーク外為市場では、ドルが2カ月ぶり高値近辺を維持。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、金融危機後で初めての利下げが実施されることが予想されている。
ポンドは2年4カ月ぶり安値を更新。英国が合意がないまま欧州連合(EU)から離脱するリスクが高まっている。
終盤の取引で、主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.02%高の98.027と、前週末の予想を上回る第2・四半期米国内総生産(GDP)速報値を受けた上げを維持した。一時2カ月ぶり高値を更新する場面もあったものの、FOMCを控えた警戒感が上値を抑えた。
市場では、米連邦準備理事会(FRB)が30─31日のFOMCで、25ベーシスポイント(bp)の利下げに踏み切るとの見方が大勢。
BNPパリバの北米為替戦略主任、ダニエル・キャッジブ氏は「FRBの決定待ちで、静かな展開になった。ドルはおおむねしっかりで推移したことから、市場はFRBが予想ほどハト派には出ないことを見込んでいるようだ」と述べた。
また、アクション・エコノミクスのアナリストは、欧州中央銀行(ECB)が9月の利下げに向けた下地を整えていることが、ドルを下支えている可能性があると指摘した。
ユーロ/ドルEUR=は小幅上昇し、1.115ドル。 ポンド/ドルGBP=は1%強下落し、2年4カ月ぶりの安値に沈んだ。合意なきEU離脱やジョンソン英新首相が総選挙を実施する可能性を巡るリスクが高まっていることを反映した。
ドル/円
NY終値 108.77/108.80
始値 108.62
高値 108.89
安値 108.60
ユーロ/ドル
NY終値 1.1144/1.1145
始値 1.1124
高値 1.1150
安値 1.1114