• 「イスラム国」指導者死亡とトランプ氏、英離脱3カ月延期EU草案
  • LVMHがティファニーに買収案、香港21週末連続デモ、白川前総裁

「完全なる不安、パニックと恐怖」に陥っていた。過激派組織「イスラム国」(IS)最高指導者バグダディ容疑者の最期をトランプ米大統領はこう評しました。シリアでの米特殊部隊による急襲作戦の結果、同容疑者は自爆して死亡したと発表。シリア北部の駐留米軍を突如撤収させた判断に与野党から批判の声が上がっていただけに、今回の発表はトランプ氏の立場を強める可能性があります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

トンネル内に追い詰められ

トランプ大統領はホワイトハウスで27日、「米国は昨夜、世界ナンバーワンのテロリストを処罰した」と発表。同容疑者の下で戦っていた「多くの」兵士や仲間らも殺害されたと説明した。トランプ氏によれば、バグダディ容疑者はトンネルの中に逃げ込んだ際、着用していた自爆ベストを爆発させた。遺体はひどく損傷したが、DNA検査の結果、同容疑者であることが確認されたとしている。

1月31日まで延期草案

欧州連合(EU)は英国のEU離脱期限を3カ月延長し来年1月31日とすることを提案する。ブルームバーグが閲覧した草案で明らかになった。EUの大使級会合は28日に同提案について協議する。提案に基づくと、英・EU双方が離脱合意を批准した場合、英国は新たな期限より前に離脱することが可能になる。離脱合意を再交渉する可能性は排除している。

ティファニー買収なるか

フランスの高級品メーカー、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは米ティファニーに約145億ドル(約1兆5800億円)の現金による買収案を提示したと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。「ルイ・ヴィトン」のオーナーであるLVMHにとって過去最大の買収案件となる可能性がある。関係者の1人によると、全額現金でのLVMHの提示額は1株120ドル前後に相当。これは25日の株価終値(98.55ドル)を約20%上回る水準。

香港から世界各地に飛び火

香港ではこの週末も民主化を求める抗議デモが実施され、週末のデモはこれで21週連続となった。香港のデモに感化され、こうした抗議運動は南米から欧州、中東に至る世界中に広がっている。スペイン当局はカタルーニャ自治州で独立支持者らの抗議デモを抑え込んでいる。チリでは地下鉄運賃値上げをきっかけとした抗議行動が過去数十年で最悪の暴動に発展し、これまでに少なくとも18人が死亡した。

「日本化」嘆く

日本銀行の白川方明前総裁は、日本以外の国々に金融・財政政策の「日本化」が見受けられると述べた上で、低金利・高債務戦略が経済的問題の解決に向け機能するか懐疑的な見方をしていることを明らかにした。上海でのフォーラムで、「悲しいことに日本の外でこの種の日本化が今見受けられる」と指摘。日本は生産性低下といったより根本的な問題にもっと迅速に取り組む必要があったと同氏は分析した。

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