019年12月に労働党の中央軍事委員会に出席した金正恩氏。労働新聞より引用
アジアプレス・ネットワーク

2019年12月に労働党の中央軍事委員会に出席した金正恩氏。労働新聞より引用 

米トランプ政権が、1月3日にイランの革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害した件に関し、朝鮮中央通信は、攻撃から二日遅れの5日になって、イラクのバグダッドの飛行場を米国がミサイル攻撃し、革命防衛隊の司令官とイラクの準軍事武力の高位指揮官などが死亡した、と短く伝えた。ソレイマニ司令官の名前は伏せられていた。

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この大事件を報じた北朝鮮メディアを見て、2016年までロンドンの北朝鮮大使館で公使を務め韓国に亡命した太永浩(テ・ヨンホ)氏は、「金正恩氏は強い衝撃を受けたはずだ」と、6日、自身のブログに記した。

ソレイマニ司令官は、中東からアフガニスタンまでのシーア派武装勢力を束ねてきたイランの超大物軍人だ。その重要人物が、動向を把握された挙句、無人機でいとも簡単に殺されたわけだ。金正恩氏としては、米国の軍事力の凄まじさと、それを実際に行使するトランプ氏に恐怖を感じたことだろう。太氏は次のように記した。

「今回の空襲事件は金正恩を非常に驚かせただろうし、自分を守ってくれるのは、核兵器しかないと、確信をさらに固くしただろう」

そして、この事件のニュースが北朝鮮国内に流入して国民の間で知られることは、「金正恩氏にとって大きな負担になるはずだ」と予測した。(カン・ジウォン)