ヘンリー英王子(左)とメーガン妃=2018年6月、ロンドン(dpa時事)
ヘンリー英王子(左)とメーガン妃=2018年6月、ロンドン(dpa時事)

 【ロンドン時事】英王室は18日、声明を出し、ヘンリー王子夫妻が今春から王室の公務を行わず、王族の称号「ロイヤルハイネス」(殿下・妃殿下)を使用しないことになったと発表した。公金も受け取らない。王室からの事実上の「離脱」で、王室を離れたいと「引退宣言」していた夫妻の意向が認められた形だ。

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 チャールズ皇太子と故ダイアナ元皇太子妃の次男であるヘンリー王子は王位継承順位第6位。「シニアロイヤル」と呼ばれる主要王族が自らの意思で王室から退く異例の事態となり、長い伝統を誇る英王室は大きな転換点を迎えた。

ヘンリー英王子(右)とメーガン妃=1月7日、ロンドン(EPA時事)
ヘンリー英王子(右)とメーガン妃=1月7日、ロンドン(EPA時事)

 声明によると、夫妻はエリザベス女王の代理として公務を行わない。ロンドン近郊ウィンザーの自宅改修のために使われた公金240万ポンド(約3億4400万円)も返金する意向。

 夫妻は英国とカナダを行き来して生活するが、ウィンザーの自宅は英国滞在時の拠点として所有を続ける。ただ、今後の夫妻一家の身辺警護をどう手配するかや、費用を誰が負担するかは明らかになっていない。

 女王も18日声明を出し、「私の孫とその家族が前へ進む、建設的で協力的な道を共に見つけられたことを喜ばしく思う」と表明。夫妻がメディアから過度な注目を受け、困難を経験してきたと強調し、「より干渉を受けない人生を求める彼らの望みを支持する」と述べた。