石油輸出国機構(OPEC)加盟国の閣僚らは、原油生産の追加削減に抵抗するロシアの同意を待たずに大幅な減産を勧告するという賭けに出た。

  新型コロナウイルス流行で需要が落ち込み、原油価格は下落、OPECは対応策を模索している。ロシアが6日に今回の提案を受け入れなければ「合意は成立しない」と、イランのザンギャネ石油相は記者団に話した。

  ザンギャネ氏によれば、OPECはウィーンで5日開いた閣僚会合で、4-6月(第2四半期)に日量100万バレル減産することで合意した。OPEC非加盟の主要産油国は50万バレル減産することになっているという。ロシアのノバク・エネルギー相はこの会合に参加していない。同相は4日、減産反対の姿勢を示してウィーンを後にしている。

Oil's Super Thursday at 177th OPEC Meeting
ロシアのノバク・エネルギー相Photographer: Stefan Wermuth/Bloomberg

  ゴールドマン・サックス・グループの商品調査部門を率いるジェフリー・ カリー氏は、OPECと非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が今回の合意を実行できたとしても、「規模は小さ過ぎるし、タイミングも遅過ぎる」と指摘した。

原題:OPEC Gambles With Move to Cut Before Getting Russian Support (1)(抜粋)