東京都内で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、都が不要不急の外出を控えるよう呼びかけている週末が28日から始まります。都は生活必需品の買い出しや通院などは必要な外出だとしつつ、例えば、毎年できるお花見は自粛するなど、その日でなければできないことかどうかを考えて行動してほしいと呼びかけています。小池知事は、27日夕方、NHKのインタビューに応じ、ウイルスに感染しているという自覚がない人たちが密集して感染が広がるおそれがあるとして、特に若者に対し、不要不急の外出を控えるよう呼びかけています。
「感染爆発を抑止できるギリギリの局面だ」
東京都内では27日、新たに40人の感染が確認され、都内で確認されたのは3日連続で40人以上となりました。
小池知事は27日の記者会見で「感染爆発を抑止できるギリギリの局面だ」と述べて強い危機感を示し、特に、28日と29日の週末の2日間は感染の拡大を防ぐため不要不急の外出を控えるよう呼びかけました。
都は生活必需品の買い出しや病院に行くことなどは必要な外出だとして自粛を呼びかけていません。
一方、例えば、お花見は毎年できるので取りやめてほしいとして、上野恩賜公園など桜の名所となっている3つの都立公園で、園内の一部を通行止めにする異例の措置をとりました。
都はその日でなければできないことかどうかを考えて、行動してほしいと呼びかけています。
何が「不要不急」にあたるのか?
何が「不要不急」にあたるのでしょうか。
東京都は、次のようなことは「控えてほしい」としています。
▽特に用事がないのに外を出歩くこと
▽密閉された場所に出向くこと
▽人と接触するような行動
▽大人数で集まったりすること
一方で東京都は、次のようなことは「制限するものではない」としています。
▽スーパーや薬局などに食品や日用品などを、買いに行くこと
▽病院への通院
▽仕事のため公共交通機関を使うことなど
小池都知事 特に若者の外出控えるよう呼びかける
小池知事は、27日夕方、NHKのインタビューに応じ、ウイルスに感染しているという自覚がない人たちが密集して感染が広がるおそれがあるとして、特に若者に対し、不要不急の外出を控えるよう呼びかけました。
この中で、小池知事は「いまは感染者がさらに増えるかどうかの瀬戸際だ。自分を守るとともに、自分では自覚していないがウイルスを持っている方々が街に出ることによる感染の拡大を防止するため、ぜひ協力をお願いしたい」と述べました。
そのうえで「若い元気な方々がウイルスを持っているか全然わからないままに、ライブハウスなどの密閉した空間に、密集し、密接に寄り合うという3つの条件が重なると感染が広がる傾向がある」と述べ、特に若者に対し、不要不急の外出を控えるよう呼びかけました。
また「不要不急」が意味することについては「その日でないとだめな用事なのか否かが1つの分かれ目になる。病気の人が薬をもらいに行くことや医者に見てもらうことは必要なことだ。生活必需品を買うことも、『要』(よう)のある外出になる」と述べました。
そして先日の記者会見で「ロックダウン」=「都市の封鎖」ということばを使って呼びかけたことについて「都民に危機意識を感じてもらうためにも、耳慣れないことばだが使わせてもらった。そうならないために協力をお願いしている。お願いする期間を長くするとその分、苦しむ時間が長くなるので、できるだけ短い時間の中にみなさんの協力を集めて、この難局を乗り越えたい」と述べました。