[23日 ロイター] – 米アマゾン・ドット・コム(AMZN.O)創業者のジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)やテスラ(TSLA.O)のイーロン・マスクCEOなど米国の億万長者(ビリオネア)の資産合計が、新型コロナウイルス危機下でおよそ10%増加したことが、米シンクタンクの政策研究所(IPS)の調査で明らかになった。 

米経済はリセッション(景気後退)に直面しているが、ビデオ会議の急増などを背景にビデオ会議システムを手掛ける米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM.O)などの株価が急騰。これが億万長者の資産拡大に寄与している。 

一方で、米新規失業保険申請件数は過去5週間で約2650万件に上っており、調査の共著者であるチャック・コリンズ氏は「非常に不平等な犠牲を伴っている」と述べた。 

調査によると、今年1月1日から4月10日にかけて、米億万長者34人の純資産は数千万ドル増加。ベゾス氏やマスク氏、ズームのエリック・ユアンCEOを含む億万長者8人の純資産合計は10億ドル増加したという。 

マスク氏が18.5%保有するテスラ株は年初から73%上昇。ベゾス氏が15.1%保有するアマゾン株は今年に入り31%上昇した。 

調査によると、米億万長者の過去10年間の資産増加率はインフレ調整後で80.6%に達した。