【台北時事】トランプ米大統領が29日、世界保健機関(WHO)から脱退する意向を表明したのを受け、台湾の陳時中・衛生福利部長(衛生相)は30日の記者会見で、「米国が本当に脱退すれば、新型の疾病に即応するための別の世界的枠組みができるかもしれない」と語った。その上で「これは一つのチャンスだ」と述べ、台湾として新組織参加を目指す意向を明らかにした。
台湾は中国の反対で、オブザーバー参加を目指していた5月のWHO定時総会に招かれず、米中対立の火種にもなった。陳氏は、米国のWHO脱退について「詳細は米側の説明が待たれるが、将来は台湾の防疫態勢向上に向け、米国と協力する機会が増えることを望んでいる」と強調した。