新型コロナウイルス

大阪府の吉村知事は、府内の大学などと連携して開発を進めている新型コロナウイルスのワクチンの実用化に向けて、今月30日から、医療従事者を対象に治験を行うことを明らかにしました。府によりますと、ワクチンの治験は全国でも初めてだということです。

大阪府と大阪市は、新型コロナウイルスのワクチンを開発するため、ことし4月に、大阪大学や大阪市立大学などと協定を締結し、動物実験などを進めています。

これについて大阪府の吉村知事は17日の記者会見で、ワクチンの実用化に向けて、今月30日から大阪市立大学の医療従事者20人から30人を対象に、開発中のワクチンを投与する治験を行うことを明らかにしました。

府によりますと、新型コロナウイルスのワクチンの治験は全国でも初めてだということです。府では安全性が確認できれば、ことし10月に数百人規模で治験を行ったうえで、年内に20万人分のワクチンを製造することにしています。

そして、来年の春から秋にかけて国の認可を得て、実用化につなげたいとしています。

吉村知事は、「新型コロナウイルス対策には、治療薬とワクチンが重要で、その第1歩を大阪から踏み出すことになった。国民の命を守れるワクチンの開発を実現したい。ウイルスとのたたかいの反転攻勢につなげていきたい」と述べました。