チェコの上院議長が台湾を訪れて台湾を支持する姿勢を示したことへの対抗措置を示唆している中国に対し、ヨーロッパでは「脅迫は受け入れられない」と反発が広がっています。

チェコで大統領に次ぐ地位のビストルチル上院議長は、3日まで台湾を訪れていて、蔡英文総統と会談したり、議会で演説を行ったりして、中国から圧力を受けている台湾を支持する姿勢を示しました。

「1つの中国」の原則を主張する中国の王毅外相は「深刻な代償を払わせる」などと述べて、対抗措置を示唆しています。

これに対し、ドイツのマース外相は1日、王外相との共同会見の場で、「われわれは国際的なパートナーに敬意をもって接する。相手にも同じことを期待する。脅迫はふさわしくない」と述べチェコへの連帯を示しました。

スロバキアのチャプトバ大統領もツイッターで、「脅迫は相互関係の本質に反するもので受け入れられない」と批判し、フランス外務省も同様の立場を示しています。

中国としては、王外相や外交を統括する楊潔※チ政治局委員が相次いでヨーロッパを訪れて、新型コロナウイルスへの対応や香港問題などをめぐる各国の警戒感を和らげたい考えでしたが、チェコの議長に示した強硬な姿勢をめぐり、中国に対する反発が広がっています。(※「チ」は竹かんむりに褫のつくり)