[ワシントン 10日 ロイター] – アザー米厚生長官は10日、製薬大手ファイザーPFE.Nが予定通りに新型コロナウイルスワクチン候補の承認申請を規制当局に行えば、12月にもワクチン接種が開始できるとの見通しを示した。

ファイザーは9日、独バイオ医薬ベンチャーのビオンテックBNTX.Oと共同開発するコロナワクチンの臨床試験(治験)で感染を防ぐ有効率が90%を超えたと発表。来週にも安全性に関するデータが出そろう見込みとした。

アザー長官はCNBCなどとのインタビューで、今月末以降、ファイザーのワクチン2000万回分を受け取ると表明。最終的な決定はワクチンの有効性に関するデータを精査した後になるが、まず福祉施設の高齢者や医療従事者、救急隊員への接種を始める可能性が高く、来年1月末までに当該集団への接種完了を目指すと述べた。

さらに、米モデルナMRNA.Oをはじめ他の製薬会社のワクチンも利用可能となる見込みで、「3月末か4月上旬までには、ワクチン接種を希望する全ての米国民に十分な量のワクチンを提供できると期待している」とした。

国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長も、MSNBCのインタビューで、12月に優先度の高い一定集団へのワクチン接種が可能になると思うと述べた。