[ロンドン 21日 ロイター] – 英国のジョンソン首相は21日、欧州連合(EU)と続けている自由貿易協定(FTA)などの交渉について、なお問題が残っているとし、合意しないまま31日の「移行期間」終了を迎えても、英国は繁栄すると述べた。
ジョンソン首相は、EUとFTAで合意できるかとの記者団の質問に「見解は変わっていない。問題が残っている」とし、「英国が自らの法律を完全にコントロールできる必要があると誰もが理解することが重要だ。英国は自国の漁業もコントロールできなくてはならない」と述べた。
その上で「英国には世界貿易機関(WTO)規則で十分だ。われわれに降りかかるいかなる困難にも当然対応する。EUと合意したくないと言っているのではない。WTO規則で完全に十分ということだ」と述べた。
EUを離脱した英国が加盟国とほぼ同等に扱われる「移行期間」は31日で終了。交渉に残された日数はあと10日になった。
ジョンソン氏はこの日、47歳の誕生日を迎えたフランスのマクロン大統領と電話会談を実施。国境問題について話したが、EU離脱に関しては語らなかったと述べた。
こうした中、EUは漁業権について英国が新たに行った提案を検討しているとブルームバーグニュースが報道。英国はEUに対し、EU側の漁船が漁獲高の3分の2を持ち帰ることを許可すると提案したという。