【ベルリン時事】ドイツの中道右派与党、キリスト教民主同盟(CDU)は16日、3候補が出馬した党首選を行い、西部ノルトライン・ウェストファーレン州のアルミン・ラシェット首相(59)を新党首に選出した。メルケル首相は今年9月の総選挙に出馬せず政界引退する方針だが、ラシェット氏はメルケル氏に近く、党は穏健な中道路線の継続を選んだ形だ。
党首選にはこのほか、メルツ元下院院内総務(65)、レトゲン元環境相(55)が出馬した。投票前の演説では、メルケル氏と距離がある両氏が党改革を前面に打ち出したのに対し、ラシェット氏は変化の必要性は認める一方、メルケル政権の成果と「成功の継続」の重要性を強調。さらに「中道を維持してこそ勝利できる」と述べ、左右への極端な偏りを控えるべきだと訴えた。