[北京 17日 ロイター] – 中国外務省の趙立堅報道官は17日の会見で、前日発表された日米共同声明が中国の海洋進出や香港・新彊ウイグル自治区の問題に懸念を表明したことに「厳重に抗議」したことを明らかにした。ただ今週、アラスカで行う米との閣僚協議で香港や新彊といった議題が排除されることはないと述べた。
米中両国は18日、アラスカ州で外交トップ会談を開催する。中国からは外交担当トップである楊潔チ・共産党政治局員と王毅国務委員兼外相、米側はブリンケン国務長官、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が出席する。
趙報道官は、「米との対話で香港や新彊の問題に触れることができないと言ったことはない。米国にわれわれの立場を伝えるつもりだ」とした上で「米国の招待に応じたことは、われわれの善意と誠意を表す」と述べた。
一方で日米共同声明については「中国外交政策への悪意に満ちた攻撃であり、中国の権益を侵すことを意図した深刻な内政干渉」と批判。日本を米国の「戦略的隷属者」と表現し、中国が南シナ海や東シナ海で議論の余地のない主権を有すると主張した。
中国の権益を侵す包囲網の形成をやめるよう求めた。