【北京時事】中国で19日、新型コロナウイルスの約1カ月ぶりの国内感染例として発表された陝西省西安市の医療従事者が、コロナワクチンを2回接種済みだったことが分かった。中国紙・健康時報(電子版)が20日、伝えた。

 中国製ワクチンの有効性に疑問を生じさせる事例だが、中国疾病予防コントロールセンターの専門家は「ワクチンによる保護率は100%ではない。一つの事例で国産ワクチンに疑問を持つ必要はない」と、国民に冷静な対応を呼び掛けた。

 感染者は、西安市のコロナ指定病院の検査科に勤務する女性。今月4日以降、病院内の隔離地域で患者のPCR検査などを担当していた。検査科の同僚によると、科員全員がワクチンを接種し、女性も1月末か2月初めには2回目の接種を終えていた。病院では19日夜までに医師や患者ら4600人以上にPCR検査を行ったが、新たな陽性者は確認されていない。