[東京 13日 ロイター] – 加藤勝信官房長官は13日午後の会見で、北海道の鈴木直道知事が政府に対して札幌市に限定して緊急事態宣言を出すよう要請する考えを示したことに関連し、慎重な検討が必要であると述べ、消極的なスタンスを示した。

加藤官房長官は、緊急事態宣言について「全国的かつ急速なまん延の恐れがある状況と考えられる時に公示される」と指摘。その状況下で限定的に実施することは「趣旨から言って合理的なのか、感染対策として必要かつ十分なのか、慎重な検討が必要である」と述べた。

NHKによると、鈴木北海道知事は、13日の道議会本会議で「連日、過去最多の感染者数を確認していることも踏まえ、緊急事態措置の地域を限定した運用などについて札幌市の意向も踏まえ国に求めていきたい」と述べた。

一方、地方自治体が進めている高齢者向けのワクチン接種と政府による大規模接種において、システムが連携していないため「二重予約」の可能性が出ていることに対し、加藤官房長官はワクチンの無駄をなくす観点から「(実際に行かない人は)しっかり(予約の)キャンセルをお願いしたい」と述べた。

加藤官房長官は12日の会見で、東京と大阪に政府が開設する大規模接種センターと自治体の接種が「二重予約を防止する仕組みにはなっていない」と述べていた。