[香港 24日 ロイター] – 香港政府は24日、「国家の安全を守る」ためとして、新たな映画検閲法を導入すると発表した。香港で表現の自由がさらに制限されることになる。

政府は声明の中で、新たな「映画検閲」修正法案は規制の枠組みの向上に寄与し、「国家の安全を守る義務をより効果的に履行する体制を整える」ものだとした。

邱騰華(エドワード・ヤウ)商務・経済発展局長は記者団に対し「主に参考になるのは国家安全維持法だ」と説明。「例えば、国家の安全に危害を加え得る行為を支持、支援、美化、奨励、扇動する可能性がある行為など」と語った。

政府ナンバー2の政務長官には「国家安全保障上の利益に反する」と判断された映画のライセンスを取り消す権限が付与されるという。

違反者には、禁錮3年の刑や罰金100万香港ドル(12万8400万ドル)の刑が言い渡される可能性がある。

法案は来週、立法会に提出される。

香港政府は6月、国家の安全に危害を加える行為を促進・美化する映画を上映禁止にする検閲基準を導入した。

7月のカンヌ国際映画祭では、香港の2019年の抗議デモを題材にしたドキュメンタリー映画「時代の革命」がサプライズ上映されたが、周冠威監督は、検閲基準の導入が6月に発表されたため、香港で上映する計画はないと語っている。