[ワシントン 18日 ロイター] – 米連邦準備理事会(FRB)が18日に発表した9月の鉱工業生産統計は、製造業生産指数が予想に反し0.7%低下した。世界的な半導体不足が続く中、自動車生産が落ち込んだ。市場予想は0.1%上昇だった。

8月の製造業生産指数は従来発表の0.2%上昇から0.4%低下に下方改定された。

9月の鉱工業生産指数は1.3%低下した。

企業がどれだけ資源を活用しているかを示す稼働率は、製造業が75.9%と、前月から0.6%ポイント低下。全体の設備稼働率は75.2%と、1.0%ポイント低下した。1972─2020年の平均を4.4%ポイント下回っている。FRB当局者は、経済のスラック(需給の緩み)を見極める指標として稼働率に注目している。

9月はハリケーン「アイダ」で鉱山の操業が阻害されたことも影響した。キャピタル・エコノミクスのシニア米国エコノミスト、マイケル・ピアース氏は「ハリケーンなどの天候要因による影響は薄れていくが、労働力と製品の不足は悪化しており、製造業活動は圧迫され続ける」としている。

自動車は7.2%低下。前月の3.2%に続く低下となった。自動車を除く製造業生産指数は0.3%低下した。

第3・四半期は、製造業生産指数が5.3%上昇。前四半期は5.0%上昇していた。鉱工業生産指数は4.3%上昇。5四半期連続で少なくとも4%上昇した。