【モントルー(スイス)時事】若手バレエダンサーの登竜門として知られる「ローザンヌ国際バレエコンクール」第50回大会の最終選考が5日、スイス西部モントルーで行われ、大阪府東大阪市出身の田中月乃さん(17)が2位に入賞した。優勝は米国出身のダリオン・セルマンさん(17)だった。
田中さんは受賞後、「夢のようで信じられない」と涙を拭いながら喜びを語った。「完璧とまではいかないが、夢の舞台で踊れたのですごく楽しかった」と振り返った。
田中さんは4歳からバレエを始め、2020年8月からスイス北部チューリヒのバレエ学校に留学中。新型コロナウイルスの感染拡大でスタジオが閉鎖されるなどし、自宅での練習を余儀なくされた。「思うように動けず難しかったが、防音シートを使うなど工夫した」と話した。
横浜市出身の高田幸弥さん(18)、オーストラリアと日本の国籍を持ち、豪国籍で出場した清水ひようさん(18)も最終選考に進んだが、入賞を逃した。高田さんは「今は悔しいが、最終に残れたことだけでも自信につながった」と力強く語った。清水さんも「全力を出した。結果に満足している」と笑顔を見せた。
コンクールは毎年スイスのローザンヌで開催されているが、劇場が改修中のため20年と同様にモントルーで行われた。昨年は新型コロナの感染拡大を受け、選考がビデオ形式で実施された。