【ソウル聯合ニュース】9日投開票の韓国大統領選で、保守系最大野党「国民の力」候補の尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長と中道系野党「国民の党」候補の安哲秀(アン・チョルス)党代表が3日、両党の候補を尹氏に一本化し、安氏が退くと発表した。すでに投票日に使用する投票用紙の印刷は済んでいることから、有権者の混乱を招き、安氏を選ぶ死票が多く発生しかねないとの見方もある。
先月23~28日に投票が実施された在外投票で、安氏に入れた票は死票となった。新党「新しい波」候補だった金東ヨン(キム・ドンヨン)党代表(前経済副首相)に入れた票も同様だ。金氏は今月2日、選挙戦からの撤退と革新系与党「共に民主党」候補の李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事の支持を表明した。
投票日の9日には、安氏と金氏が候補から退いたことを伝える文書が投票所に掲示される。だが、両氏の氏名は投票用紙に記載されており、「辞退」の表記はない。有権者が安氏または金氏を選んだ場合はその票は無効、すなわち死票となる。
一方、4~5日に実施される期日前投票では、両氏の氏名の横に「辞退」と書かれた投票用紙を使う。期日前投票は投票現場で用紙が印刷されるため、こうした表記が可能だという。