[ロンドン 5日 ロイター] – ロシア大統領府のペスコフ報道官は5日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊で多数の民間人の遺体が見つかったことについて、ロシア軍の名誉毀損を目的とした「恐ろしい捏造」だと述べた。
ペスコフ報道官は記者団に対し「うまく演出された、悲劇的なショーだ」とし、「ロシア軍を誹謗中傷するための捏造だ」と述べた。
その上で「国際社会に対し自分の頭を使って考えるよう改めて呼び掛ける」とし、「事実を確認し、いかに恐ろしい捏造であるか理解する必要がある」と語った。
ロシアの安全保障会議副議長を務めるメドベージェフ前大統領も「ウクライナのプロパガンダ」による捏造との見解を表明。ロシアの信用を落とすためにウクライナ軍には自国民を殺害する用意があったとの考えを示した。ただ、具体的な証拠は示さなかった。
ロシア国防省は、「第72ウクライナ心理作戦センター」が首都キーフ北西23キロの地点にある村のほか、スムイなどでこうしたプロパガンダの実施を支援した証拠を入手しているとしている。
ロシア政府は、ロシア軍がキーウ近郊のブチャから3月30日に撤退し、同市の市長が翌日にロシア軍からの解放を宣言したにもかかわらず、民間人の遺体発見が4月3日まで公表されなかったのは疑問だとしているほか、一部の映像で確認された遺体には死後数日が経過した特徴がみられないと指摘している。