【ワシントン・ロイター時事】バイデン米政権が6日発表したロシアのウクライナ侵攻をめぐる新たな対ロシア経済・金融制裁の対象には、プーチン大統領の娘2人も含まれた。米当局者は「われわれはプーチン氏の資産の多くを家族が隠しているとみており、そのため対象にした」と説明した。

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 米側の発表によると、次女カテリーナ・チホノワさんは、ロシア政府・軍需産業を支援するプロジェクトで責任者を務めている。ロイター通信がかつて報じたところでは「エリートの金庫」と呼ばれる銀行の大株主の子息と婚姻関係にあった。

 長女マリア・ボロンツォワさんは、ロシア政府が数十億ドルを出資し、さらにプーチン氏自身が監督する遺伝子研究プログラムで指揮を執っている。国内外のメディアによれば、私生活では国営天然ガス独占企業ガスプロム傘下の銀行で勤務していたオランダ人男性と結婚した。

 資産隠しに一役買っているとみられる娘2人は、父親がロシア大統領とは今まで公表したことがなく、プーチン氏も娘に関する質問への回答を拒否している。