【シリコンバレー時事】米実業家イーロン・マスク氏が簡易投稿サイトを運営する米ツイッター社の買収で合意したことで、凍結されたトランプ前大統領のアカウントが復活するとの期待が一部保守層の間で広がっている。ただ、マスク氏はトランプ氏と距離を置き、トランプ氏も自らインターネット交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」を立ち上げた。復帰が実現するかは不透明だ。
「ひどい名前」。マスク氏は27日、アップル版アプリのダウンロード件数が米国で首位になったトゥルース・ソーシャルを酷評した。真意は不明だが、トランプ氏のSNSは「トランペットと呼ばれるべきだ」とも提案した。
一方でマスク氏は「言論の自由至上主義者」を自称。トランプ氏が昨年1月の米連邦議会襲撃事件をあおったとしてツイッターから追放された際は「IT企業が言論の自由の裁定者になれば、人々は不満だろう」と処分を批判していた。27日にはツイッター上で、トランプ氏のSNSは「ツイッターが自由な言論を検閲したから存在する」と主張した。
かつて矢継ぎ早の投稿で知られたトランプ氏。仮にアカウントの凍結が解除されてもツイッターには「戻らない」と宣言しているが、米メディアが伝えた関係者の証言によると、今もツイッターをチェックしているといい、完全に興味をなくしたわけではなさそうだ。
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