[イスタンブール 16日 ロイター] – トルコのエルドアン大統領は16日、フィンランドとスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟を支持しないと改めて表明し、両国はトルコに説得のために代表団を派遣する必要はないと述べた。
フィンランドは15日にNATOに加盟申請すると正式に表明。スウェーデンは16日にNATO加盟申請を正式決定した。こうした動きに対しエルドアン大統領は13日、「多くのテロ組織の本拠地」になっているとして両国のNATO加盟を支持しないと表明していた。
エルドアン氏はこの日の記者会見で、スウェーデンをテロリスト組織の「温床」と呼び、同国の議会にもテロリストが潜入していると非難。フィンランドとスウェーデンのNATO加盟を支持しないと改めて表明した。
スウェーデン外務省はこの日、フィンランドと共に協議のために政府高官の代表団をトルコに派遣すると明らかにしたが、エルドアン氏は両国が加盟すればNATOは「テロ組織の代表が集う場所になる」とし、「説得に来たとしても徒労に終わる」と一蹴した。
エルドアン氏は、トルコに対する制裁措置を導入した国のNATO加盟に反対するとも表明。フィンランドとスウェーデンは2019年のトルコによるシリア侵攻を受け、トルコに対する武器輸出を禁止している。