[23日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、「ダボス会議」向けに行ったビデオ演説で、戦争をどのように終結させるか協議する相手はロシアのプーチン大統領しかいないと述べた。
ゼレンスキー氏は「ロシア連邦の大統領が全てを決定している」とし、「プーチン氏抜きでこの戦争を終結させる決定はできない」と述べた。
その上で、首都キーウ(キエフ)近郊などロシア軍が占領していた地域で大勢の住民が殺害されたことで、和平協議の調整が難しくなっていると指摘。ロシア大統領以外の政府当局者との交渉を拒否するとし、「大統領以外とのいかなる協議も受け入れない」と語った。
また、協議を受け入れるのは「戦争終結が議題として取り上げられる場合のみ」とし、「それ以外の協議を行う根拠はない」と述べた。
ゼレンスキー氏は、ウクライナ軍は第2の都市ハリコフ近辺で成果を上げているが、東部のドンバス地域では凄惨な戦いが行われており「あまりにも多くの人命が失われている」と指摘。ロシアが2014年に併合したクリミアを武力で取り戻そうとすれば、数十万人の命が失われると警戒感を示した。