[ブダペスト 24日 ロイター] – ハンガリーのオルバン首相は、ウクライナ情勢やエネルギー問題を巡り5月30─31日に開催される欧州連合(EU)の臨時首脳会議でロシア産原油の禁輸措置を議論すべきでないとの考えを示した。欧州理事会宛ての書簡をロイターが入手した。

23日付のこの書簡でオルバン首相は、全ての問題が解決されるまでハンガリーはEUによる制裁案に同意できる立場にないと表明。首脳会議の期日までに解決策が見つかるとは考えられないとした。

欧州委員会は今月、ロシアに対する新たな制裁措置を提案した。これにはEU加盟27カ国の全会一致の賛成が必要だが、ハンガリーは反対姿勢を崩していない。

オルバン首相は「制裁の前に問題の解決策を講じるべきだ」との姿勢を改めて示し「コンセンサスがない状態で、首脳レベルで制裁措置を議論することは逆効果だと確信している」と述べた。

ハンガリーはロシア産石油への依存度が高く、短期的な代替手段の確保や長期的な経済の転換に多額の投資が必要になると主張している。