[キーウ 2日 ロイター] – ウクライナ国立銀行(中央銀行)は2日、主要政策金利をこれまでの10%から7年ぶりの高水準となる25%に引き上げた。ロシアの侵攻後、初の利上げとなる。インフレ高騰に対応し、通貨フリブナ下支えを目指す。
中銀は「25%への大幅引き上げは、為替市場における圧力緩和とインフレ期待安定化には十分で、将来における金融政策緩和サイクルの土台を築くと想定している」とした。
ロシアの侵攻後、国内企業の40%が閉鎖を強いられているほか、インフラは破壊され、穀物などの輸送ルートも絶たれる中、ウクライナ経済は今年少なくとも3分の1縮小する見通し。
また、中銀の試算では、5月のインフレ率は約17%と、前月の16.4%から上昇した。
ウクライナ大統領府の顧問は中銀の決定について「過度に大幅な利上げだ。急激な動きは、経済が脆弱な状態にある戦争中において危険」という見解をフェイスブックに掲載した。ただ、この発言が大統領府の公式見解かどうかは明らかではない。
シェフチェンコ中銀総裁は、新たな支援プログラムを巡り、国際通貨基金(IMF)との協議を開始すべきという認識を示した。