[ソウル 15日 ロイター] – 韓国の尹錫悦大統領は15日、日本との歴史的対立を乗り越えることが地域の安定と安全を改善する上で重要になるとし、韓日は「普遍的価値」に基づいて協力すべきと訴えた。日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」の演説で述べた。

尹氏は日本について、世界の自由への脅威に対処するパートナーだと指摘。両国が過去の対立を克服すべきだと訴えた。

演説の準備原稿で「韓日関係が共通の未来に向かって進み、両国が共有する普遍的価値に基づいて時代の使命が一致するとき、それは歴史的な問題解決の一助にもなる」と述べた。

両国の関係は元徴用工問題などを巡り緊張してきた。

尹氏は国際的な平和と繁栄に貢献するため、経済や安全保障、社会・文化交流など幅広い分野で協力を呼びかけた。

北朝鮮との和平実現も重要と指摘し、北朝鮮が核開発を断念し、核兵器廃絶に向けた「真正かつ実質的な」プロセスに着手すれば、広範な援助を提供するとの公約を繰り返した。

大規模な食糧計画や電力インフラ向け支援、国際貿易に向けた港湾・空港近代化プロジェクトを実施すると表明した。

また近隣諸国の農業生産性向上や病院・医療施設の近代化を支援し、国際的な投資や財政支援に向けた措置を講じる用意があるとした。