[モスクワ 16日 ロイター] – ロシアのショイグ国防相は16日、ウクライナで核兵器を使用する必要はないと表明した。ロシアが核兵器や化学兵器を配備する可能性があるというメディアの憶測は「完全な嘘だ」と述べた。
モスクワで開催された国際安全保障会議で演説し「軍事的な観点から言えば、設定された目標を達成するためにウクライナで核兵器を使用する必要はない。ロシアの核兵器の主な目的は、核攻撃を抑止することだ」と説明した。
「特別軍事作戦でロシアの戦術核兵器や化学兵器の使用を巡る憶測をメディアが広めている。これらの情報は全て完全なうそだ」と強調した。
ウクライナの軍事行動は米英によって計画されていると指摘。北大西洋条約機構(NATO)は中東欧での部隊配備を「数倍」に増やしているとも述べた。
米国との新戦略兵器削減条約(新START)について、条約延長のための交渉は「双方向」であり、状況は「容易ではない」との見解を示した。
「新STARTについても困難な状況が生じている。この条約は2026年まで有効だ」とし「ロシアは義務を履行しており、ミサイルと弾頭の水準は定められた範囲内に維持されている」と述べた。