[ワシントン 26日 ロイター] – 米司法省は26日、トランプ前大統領の邸宅「マールアラーゴ」の家宅捜索に先立つ令状取得に使用された宣誓供述書を、機密情報などの情報を編集した形で公開した。

目新しい情報は明らかにならなかったものの、司法省が今月8日に家宅捜索に踏み切るために裁判所に令状を求めた理由がさらに明確になるとみられる。

公開された32ページの宣誓供述書は大半が塗りつぶされている。

それによると、マールアラーゴ家宅捜索に先立ち、米連邦捜査局(FBI)捜査官は、米国立公文書館(NARA)が1月にマールアラーゴから回収した15箱分の文書から「国防情報」と記された機密文書が多数発見されたことを指摘し、一段の公文書がマールアラーゴ内に保持されていると「信じるに足る理由がある」という考えを示した。

さらにこれら文書の予備調査では、最高機密と記された文書のほか、政府の情報提供者や情報収集に関する情報など184件の機密文書が見つかったという。

NARAによると、700ページ超の機密文書が回収され、「最高機密」と記された文書も含まれていた。その後FBIが行った家宅捜索でも最高機密と記された文書を含む11点の機密文書が押収された。

また宣誓供述書からは、トランプ氏の弁護士が司法省に対し、機密文書に関するトランプ氏の権限を主張し、捜査に踏み切らないよう求めていたことも明らかになった。

トランプ氏は26日、ソーシャルメディア上で宣誓供述書が「大幅に編集されている」と不満を表明。「(フロリダ州連邦地方裁判所の)ラインハート判事は私の家に押し入ることを決して許すべきではなかった」と述べた。

バイデン大統領は、大統領が機密文書を自宅に持ち帰ることは適切かという記者団からの質問に対し、「文書や、場所がどれだけ安全かによる」と応じた。その上で、自身の家には「完全に安全な」場所があり、金曜日には毎日行われる情報説明のコピーを持ち帰るが、後に全て軍に返却されると述べた。