電気自動車テスラのCEOで宇宙開発企業・スペースXのCEOでもあるイーロン・マスク氏。最近はツイッター買収で物議を醸している。というか、世間を騒がせている。やることなすこと派手で話題になる。おそらく世界中がこの人の一挙手一投足に関心を寄せていることだろう。世界一の大富豪でもあるが、この人に振り回されることも結構多い。そんなマスク氏がきのうノルウェーで地球と人類の未来について発言した。これが結構も白い。それだけではない。またまたある種の騒動を巻き起こしそうな気がする。原因は双子のパパになったことだ。相手の女性はマスク氏が創業した人間の脳と機械を結ぶ半導体を開発する「ニューラリンク」という会社の幹部であり、マスク氏の直属の部下。この女性は周囲に対して「マスク氏と恋愛関係は持っておらず、双子は体外受精で妊娠した」と説明しているとのこと。事実であればこれは未来の先取りか・・・。
まずはノルウェーでの発言。「世界は文明を維持するために石油とガスの採掘を続けなければならないが、同時に持続可能なエネルギー源の開発も続けなければならない」。脱炭素が世界的な潮流となっている時代である。後者はともかくとし前者の発言はなかなかいいづらい。まるでトランプ氏のようだ。さらに「目先、石油とガスを使用する必要があると思う。そうしなければ文明が崩壊する」とまで言っている。ちゃっかりしているのはそのあとだ。「北海の洋上風力発電と固定バッテリーパックを組み合わせれば、重要なエネルギー源になる可能性がある」と強調した。ノルウェーは風力発電の先進国。EVの固定バッテリーと組み合わせれば、「冬季の強力な持続可能エネルギー源となる」と強調したのだ。どこまでもビジネスベースライクだ。持続可能エネルギーが定着するのに最低でも10年かかる。その間は「石油とガスの開発を続け」、そのあとはテスラのEVと風力発電で地球は持続可能になる。そう言いたいのだろう。
ここでの発言でもう一つ気になるのは出生率に関する次の指摘だ。「われわれが先細りしないよう文明を維持するため十分な子どもを持つことが重要だと思う」と述べている。実はマスク氏その前にツイッターで「人口崩壊」のリスクを指摘していた。これに関連させるかのようにロイターは「アングル:マスク氏と部下女性に双子、企業統治の点で分かれる解釈」と題した記事を前日配信した。マスク氏が双子のパパになったことは米経済ニュースサイト、ビジネス・インサイダーが今年7月6日に報道している。マスク氏(51)と部下のシボン・ジリスさん(36)との間に昨年11月、双子が誕生していたと。これをベースにロイターはこの日、2人の関係をコーポレートガバナンス(企業統治)の観点から取り上げている。有り体に言えば上司と部下の不倫は許されるかということだ。だがそれが「恋愛関係」のない「体外受精」だとすればどうなるか。新しい視点が必要になる。だが個人的には問題の本質はそこではない気がする。マスク氏は「人口崩壊」を食い止める方法を提示したのではないか・・・?
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