[ビシュケク 16日 ロイター] – キルギス政府は16日、タジキスタンとの国境で発生した軍事衝突を巡り、停戦発効後も続く「激しい戦闘」により24人が死亡したと発表した。

キルギス国境警備隊は声明で、タジキスタン側からキルギスへの砲撃が続いており、その攻撃を撃退し続けているとした。

キルギスの発表によると、戦車や迫撃砲を装備したタジク軍がキルギス領内に侵入し、空港など周辺地域に砲撃を行った。

インタファクス通信はキルギス非常事態省の話として、13万6000人以上の市民が紛争地域から避難したと報じた。

キルギスのジャパロフ大統領とタジキスタンのラフモン大統領は16日、上海協力機構(SCO)首脳会議が開催されているウズベキスタンで会談し、停戦と軍の撤収を命じることで合意した。

キルギス国境警備隊によると、停戦は現地時間午後4時(日本時間午後7時)に発効。タジキスタン当局も停戦で合意したことを確認していた。

中央アジアの旧ソ連構成国の両国は以前から国境問題を抱えていた。今週、軍事衝突が始まり、これまでに民間人を含む3人が死亡し、数十人が負傷した。16日には双方が戦車や迫撃砲などの重火器を使用したと互いに非難。ロシア外務省は、政治・外交ルートを通じた事態打開に早急に取り組むよう求める声明を発表していた。