[ウィーン 17日 ロイター] – 国際原子力機関(IAEA)は17日、ロシアが占拠しているウクライナ南部のザポロジエ原子力発電所の損傷した主要送電線4本のうち1本が復旧し、原発に再び電力が供給されていると発表した。
ザポロジエ原発は11日に唯一稼働していた6号機を送電網から切り離して完全に停止し、予備の送電線で原子炉の冷却作業をしていた。
IAEAは17日の声明で「昨日午後に主要送電線が再接続された。他の3本の主要送電線は復旧していない」と述べた。
ザポロジエ原発の電力を巡る状況はこの1週間で改善されたものの、ロシア軍とウクライナ軍が攻防を繰り広げる地域の中心に原発が位置していることから、全体的な状況はなお不安定と指摘した。
IAEAは15日の理事会で、ロシアにザポロジエ原発からの撤収を求める決議案を採択している。