[チューリヒ 23日 ロイター] – スイス国立銀行(中央銀行)のジョルダン総裁は、中銀は同国経済がリセッション(景気後退)に陥るとは考えていないものの可能性は排除できないとの見解を示した。スイス紙ブリックに23日掲載されたインタビュー記事で述べた。
総裁は「今のところ(リセッションは)予想していない。スイス経済は今年2%拡大する見通しだ」と語った。
成長率見通しは22日の政策発表時に示された。中銀は22日、政策金利を75ベーシスポイント(bp)引き上げ0.5%とし、マイナス金利を終了した。
総裁は「来年はさらに状況が不透明になる可能性がある。経済成長にマイナスの影響を与えかねないリスクはいくつもある。例えば、エネルギー価格が再び高騰したり、海外の景気悪化や新型コロナウイルス感染再拡大などだ」と指摘。
「その全てが非常にネガティブな影響を与える。そうなれば、世界経済、ひいてはスイス経済がリセッションに陥る可能性を完全に排除することはできなくなる」と語った。