Min Jeong Lee、Anto Antony、Giles Turner

  • 削減規模は少なくとも全従業員の30%と関係者
  • ソフトバンクG、4-6月期に創業来最大の赤字
Masayoshi Son, chairman and chief executive officer of SoftBank Group Corp. Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

ソフトバンクグループは損失が膨らむビジョン・ファンド部門で人員削減を開始した。削減規模は少なくとも全従業員の30%に達する見込みだと、事情に詳しい関係者が明らかにした。

  非公表の情報だとして関係者が匿名を条件に述べたところによると、ソフトバンクGは29日、一部の従業員に削減について通知し始めた。少なくとも150人が対象となる見込みだという。

  ロンドンを本拠とするビジョン・ファンドの従業員数は中南米のファンドを含めて約500人。

  ビジョン・ファンドの広報担当にコメントを求めたが応答は得られていない。

  ソフトバンクG創業者の孫正義社長は8月に、同社およびビジョン・ファンド部門のコスト削減を実施する方針を示した。同社は4-6月(第1四半期)決算で3兆円を超す創業来最大の純損失を計上していた。損失の大半は、韓国の電子商取引会社クーパンや食事宅配の米ドアダッシュなどビジョン・ファンドの保有企業の価値低下によるもので、円安による為替損失も響いた。

孫正義氏Source: Bloomberg

  ビジョン・ファンドの人員削減規模については社内で議論が行われていた。ソフトバンクGは20%以上の人員削減を計画しているが、一部の幹部は最大で50%を主張していると、ブルームバーグ・ニュースが今月報じていた。

ソフトバンクG、ビジョン・ファンド人員を2割以上削減へ-関係者

原題:SoftBank Is Said to Plan Vision Fund Staff Cuts of At Least 30%
SoftBank Is Said to Have Started Vision Fund Staff Cuts(抜粋)