[マラン(インドネシア) 2日 ロイター] – インドネシア東ジャワ州で1日夜行われたサッカーの試合終了後に暴動が発生し、少なくとも174人が死亡、180人が負傷したと、当局が発表した。
警察によると、敗れた地元マランのチームのサポーターがピッチに乱入したことから、事態を収拾しようとした警官が催涙ガスを発射。この騒動が暴動に発展し、逃げようとした人が圧死するなどしたという。
警察トップは「無政府状態になった。警官が攻撃を受け、車両を破壊した」とし、ファンが脱出しようと出口に殺到したと説明した。
州当局などは2日午後、174人が死亡したと発表したが、この数字には重複があるかもしれないという。地元の保健当局は死者は130人と発表している。
映像によると、ホームチームのマランFCがペルセバヤ・スラバヤに2─3で敗戦後、午後10時ごろにファンがピッチになだれ込み、催涙ガスとみられるものが使用されて乱闘になった。意識を失ったような人たちが運ばれていく様子も見られた。
病院関係者は地元テレビに、死者には5歳の子どもも含まれていると語った。
ジョコ大統領は、当局が警備体制を徹底的に調べる必要があるとし、調査が完了するまでサッカー1部リーグの全試合を停止するよう命じた。
インドネシアではこれまでも試合でのトラブルがあり、クラブ間の激しい対立がサポーターの暴力につながることもあった。
今回の事故は、1964年にリマで行われたペルー対アルゼンチン戦で発生した暴動と圧死で328人が死亡した惨事以来、最悪の規模とみられる。