[ドバイ 26日 ロイター] – イラン南部シラーズにあるイスラム教シーア派のシャー・チェラーグ廟で26日、銃撃事件が発生し、15人が死亡した。スンニ派の過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。
大規模デモに揺れる同国の情勢が一段と緊迫しており、ライシ大統領は犯行に関与した人物を罰すると強調した。
当局は銃撃犯1人を逮捕したと発表。国営イラン通信(IRNA)は「タクフィリ(スンニ派過激派)のテロリスト」による攻撃と報じた。
イラン西部では同日、スカーフの着用が不適切として拘束されて死亡したマフサ・アミニさん(22)の死後40日の追悼に集まった市民とイラン治安部隊が衝突した。
国営メディアによると、バヒディ内相は国内に広がる抗議活動がシラーズの銃撃事件の温床になったとの見方を示した。ライシ大統領は「この犯罪は見逃せない。治安・法執行当局が攻撃を計画・実行した者に懲罰を与える」と表明した。
タスニム通信は、銃撃犯は廟の入口で職員に向かって発砲した後、中庭に入り巡礼者らも銃撃したと伝えた。死者には女性や子どもが含まれた。
イラン西部クルディスタン州サゲズで行われたアミニさんの追悼式には約1万人の市民が参加。イラン学生通信(ISNA)が伝えた。 目撃者によると、治安部隊が弔問客に向け発砲した。
ソーシャルメディアに投稿された動画では多数の都市で抗議集会が行われ、「(最高指導者)ハメネイ師に死を」と叫ぶ声が聞こえる。首都テヘランなどではバザール(市場)が閉鎖された。